Exclusive with River | obafer

 

 

 

僕らがセレクトショップを営む中で取り扱いのブランドを増やす時に、"エリアバッティング"という理由で断られる場合がある。つまり、この地域には既にお取り扱いの店舗があって、そちらのお客様を奪いかねないことから判断される、アパレル界の暗黙の了解だ。この理由から今までにもいくつかのブランドに断られてきたし、このバッティングを掻い潜ったり、他店よりも早く目をつけることが、僕らバイヤーの一つの力量となる。

 

RiverがCOELACANTHと同じビル、同じ階、廊下を挟んでお隣にオープンしたのが確か一昨年の8月。毎日顔を合わせながら、談笑しながら、結果が悪い日にはお互いで慰め合いながら、伊藤さんとは戦友のような関係で毎日を送ってきた。

 

ある日、伊藤さんが店内に並べていたobaferのセーターを気に入ってくれたことがあった。obaferとの間に共通の知人もいた模様で、小原さんへ紹介に預かったらしい。もちろんそれは商談に進む場合があり、一般的には前述したバッティングが発生する確率が高い。だって隣のお店なんだから。

 

しかし、僕はこのバッティングというルールに馴染めない。うちはうち、よそはよそ、それぞれのお客様に提案したらいいと思うし、同じブランドが好きなのだから仲良くすればいい。それで客数が減るのであればそれは単なる実力不足だろう。という理由から、僕はRiverの店内にobaferが並ぶことが、純粋に嬉しかった。壁を挟んで120cmの距離。歩くと7歩程度の距離。ショッピングモールに入る大手セレクトショップでもない限り、店の垣根を超えて成立することのあり得ない距離感で、僕ら二人のobaferのセレクトが始まった。

 

この時より計画していた、二人でのものづくり。共同での別注。この念願が叶ったのが、今回の"V-neck Cardigan"です。

 

 

 

 

 

 

このプロダクト、Riverがobaferにカシミアのカーディガンを作って欲しいと投げかけたのが事の始まり。その中で伊藤さんから相談を頂き、三者でお話しする機会があった。どの色で作るか、延々と悩み続ける伊藤さん。カラーバリエーションを見せてもらった時に、美しいブラウンが目に飛び込んできた。「この色いいじゃないですか。」と僕。しかし伊藤さんの中には該当しない様子だったので、「じゃあCOELACANTHでブラウンやってもいいですか、一緒に別注しましょうよ」、「もちろん!」みたいな流れで、急遽の参加。当日から数ヶ月かけて、あーでもないこーでもないと意見を擦り合わせながら企画を進めていく。

 

僕と伊藤さんでは好きなものが結構違う。体格も全然違う。ただ好きなスタイルは一緒だったりもする。完全に合致するのが、ゆったりした服が好きだということ。トップスもボトムスも大きいものが良い。大きすぎるくらいでも良い。二人でサンプルを眺め、二人の基準点に向かって少しずつディテールを整えていく。肩はもう少し落としたい、身幅をもう少し広げたい、カマは1cm削ろうか、リブはもう少し緩く、ボタンはシェルがいいよね、って具合に。


 

 

 

 

 

COELACANTHで展開するのは"Ebony"。黒檀みたいに混ざって含んだムラを錯覚する深いブラウン。寒い季節をしっかりと楽しめる暖かな赤みと、COELACANTHらしいスタイルを作る渋み。黒の上、白の上、様々な色味の上でも全身を落ち着ける。光に当たるとカシミアの細かな毛羽が溶けるようにゆらめきます。今が夏の盛り、季節はまだ先ですが、満足させる自信しかない。肌当たりの良さに頼って、Tシャツやノースリーブの上でも楽しめそう。

 

 

 

 

 

 

発売は7月26日(土) 13時より。

COELACANTHではEbony。RiverではBlack、Gray、Navyの3色です。両店を行き来しながら選んで頂けると嬉しいです。

 

 

 

obafer

Exclusive for River & COELACANTH

V-neck Cardigan

color Ebony

cashmere 100

jpy 88,000- tax included.

7.26 sat 13:00-

 

 

 

 

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